管理業務主任者に合格した際の勉強方法と使用したテキストについてご紹介します。
私が管理業務主任者試験を受験した当時はマンション管理士ダブルライセンスをめざして勉強していました。
結果、42点を獲得して合格することができました。
実際に資格に挑戦しようとしている方の参考になれば幸いです。
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管理業務主任者とは?
管理業務主任者とはマンション管理業者が分譲マンションの管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行う際に必要な国家資格者の事です。
管理業務主任者となるには、管理業務主任者試験に合格し、管理業務主任者として登録し、管理務主任者証の交付を受ける事が必要です。
管理業務主任者の独占業務
- 管理委託契約の重要事項説明及び重要事項説明書への記名・押印
- 管理委託契約書(73条書面)への記名押印
- 管理事務の報告
また、管理会社(マンションの管理を受託する会社)が管理業者の国土交通省登録の届出をする際、30の管理組合に対して1人以上の専任の管理業務主任者の設置義務があります。
管理業務主任者の試験日程と難易度
管理業務主任者試験は年1回12月の第一日曜日に実施され、翌年1月に合格発表があります。
平均合格率は21%前後です。
マンション管理士との違い
管理業務主任者試験について調べているとよく出てくるキーワードがマンション管理士です。
出題内容も重複する部分が多いためダブルライセンス(同時合格)を狙って勉強をする方も多いようです。
実際に私もダブルライセンスを目指して勉強をしていました。
では管理業務主任者とマンション管理士との違いは何か?
管理業務主任者は管理会社に従事する管理業務のスペシャリストいわゆるマンション管理会社側の立ち位置、
マンション管理士は管理組合(マンション区分所有者で構成される団体)へのアドバイスや助言を行う管理組合側の立ち位置です。
勉強に使用したテキスト
全体的な内容が網羅されており、過去の出題年数も記載されているため、よく出題されている論点が分かりやすくなっています。
また、使用した過去問テキストはこちら
1問1見開きの構成になっていて、左ページに過去問、右ページに解説という構成になっています。問題ごとに重要度が記載してあり、重点的に抑えるべき論点が一目で分かります。
出題範囲と勉強方法
出題範囲は以下の5分野です。
- 管理事務の委託契約に関すること
- 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
- 建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
- 上記1.から4.に掲げるもののほか管理事務の実施に関すること
管理事務の委託契約に関すること
民法(「契約」及び契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの)、マンション標準管理委託契約書等
民法を初めて勉強する方にとっては独特の言い回りも多く、苦手意識を持ちやすい分野かもしれません。そのような場合は民法の入門書などで専門用語に慣れるといいでしょう。
ただ管理業務主任者試験試験で出題される内容は基本的な内容が多く、テキストと過去問で基本的な論点を抑えれば大丈夫です。
マンション標準管理委託契約書はひな形が国土交通省のホームページに掲載されていますので一度読むと理解がスムーズです。
国土交通省 「マンション標準管理委託契約書」及び「マンション標準管理委託契約書コメント」の改訂について
管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
簿記、財務諸表論 等
すでに簿記をお持ちの方は得点源にできる分野です。
僕は簿記の知識がなかったため苦戦した苦手分野でした。
テキストをしっかり読み基本的な簿記の知識を押さえましょう。
あまり深みにはまると抜け出せなくなるので要注意です。
建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令(建築基準法、水道法等)、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続きに関する事項等
建物設備や建築材料、関連法令の知識が問われます。
出題範囲も広く、毎年数問事前準備のしようがないような難問が出題されます。
こちらも基本と過去問にて出題された論点をしっかりと押さえましょう。
特に建築基準用や水道法等は頻出論点がありますので確実に押さえましょう。
あなたがしっかりと準備した上で本試験で初見の問題が出題された場合は他の受験生も同じような状況にありますので安心してください。
マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等
この分野からは毎年5問出題されます。
マンション管理士の合格者は免除される部分です。
数字を暗記するような出題が多く、難易度は高くないです。
上記に掲げるもののほか管理事務の実施に関すること
建物の区分所有等に関する法律(管理規約、集会に関すること等管理事務の実施を行うにつき必要なもの)等
マンションの専有部分(住居部分など)と共用部分(エントランス部分など)等、各部分の所有を定めるとともに、その共用管理について定めた法律です。
現在区分所有建物(分譲マンション等)にお住いの方はご自身の所属されている管理組合の活動などと照らし合わせて学習すると分かりやすいと思います。
また、標準管理規約、標準管理委託契約との横断的な知識を問う問題もあります。
内容が共通している部分、区分所有法のみに定めのある事項など正確に理解できるようにテキストをしっかりと読み込みましょう。